会社員の人にとって春といえば、職場の配置転換や人事異動の季節ですね。
今春、転勤を言い渡された方もいると思います。
そして、単身赴任をされる方も多いのではないでしょうか?
その際に考えるのが住民票の移動です。
単身赴任の期間が短ければ、できれば面倒な住民票の移動はしたくないですよね。
住民票を移動しない場合にどのような問題が起こるのか?
また、法律的にはOKなのか?
そして住民票を移さないことでのメリット、デメリットを紹介していきたいと思います。
単身赴任で住民票を移さないとどうなるの?
基本的には、住民票(転入届)は引っ越してから14日以内に変更(提出)することが法律で定められています。(ちなみに、転出届は新しい住所が決まっていればいつでも出すことができ、引っ越し当日までに出せばOKです)
こう言ってしまうと、単身赴任でも住民票を変更しないと法律違反になってしまうの?
と心配になりますが、そんなことはありません。
単身赴任の場合は、
・単身赴任の期間が1年以下の場合
・生活の本拠が元の家にある場合(週末ごとや季節ごとに元の家に帰ってくる場合)
には、住民票の異動は義務ではありません。
実際に単身赴任で住民票を移動しない人は多くいます。
私も単身赴任をした時には、住民票は移しませんでした。
国会議員さんとかは当選した地域でお仕事をしていますが、住民票は当選した地域とは違うという方も多くおられます。
これは、国会議員さんの活動がその地域に出稼ぎに来ていると考えられ、週末ごとや季節ごとに自分の住民票の住所に戻り生活をしているということからです。
単身赴任というのもこれと同じだと考えられますね。
そして、単身赴任の場合には、住民票を変更しなくても日常生活に特に支障はありません。
住民票の住所に家族が住んでいればなおさらです。
単身赴任で住民票を移動しないメリット
タイトルでは単身赴任で住民票を移動しないメリットと書きましたが、これだと少し説明がしづらくなってしまいますので、住民票を移した場合のデメリットで紹介していきたいと思います。
まず、マイホームをお持ちの方だと住宅ローン減税の手続きが面倒になります。
また、世帯が旦那様と奥様で別々に分かれてしまうため、住民税を地元と単身赴任先の2か所で払うことになってしまいます。
とは言いましても、年間で2500円から3000円ほど多くなる程度ですが。
そして、世帯を旦那様と奥様で別々にしてしまうと、旦那様が単身赴任から戻ってきた時に世帯をまた一緒に戻す必要があります。
この手続きをちゃんと行わないと世帯主が奥様になってしまったり、同じ家に住んでいるのに世帯が別々になってしまうなんてことがあります。
もっとも、そうなってしまった場合でも、もう一度手続きをし直せば元に戻せますが。
一方で、住民票を移した場合のメリットですが、
・単身赴任先の住居の地域の行政サービス(選挙権やゴミ出しなど)を受けることができる。
・自動車の取得や、運転免許の更新、パスポートの申請などが楽になる。
などがあります。
単身赴任で住民票を移動しないデメリット
単身赴任先に住民票を移動しない場合のデメリットですが、単身赴任先の住居の地域での行政サービスが受けられません。
例えば、
・その地域で選挙があっても投票をすることができない。
・その地域の図書館で本を借りることができない。
・ゴミ出しを堂々とできない。
などです。
厳密に言えば、その地域の住民税を払っていませんから、ゴミ出しを出来ないということになります。
しかし、実際はちゃんとその地域指定のゴミ袋に入れゴミ出しの場所に持っていけば、ゴミはちゃんと引き取ってくれます。
でも、粗大ごみなどをその地域のゴミ処理場に持って行っても、処分してもらうことはできません。
あと、運転免許証の書き換えやパスポートの申請などが面倒になります。
これは住民票の住所の地域の警察署や、パスポート申請窓口まで行かないと申請できないからです。(パスポートは多少手続きが面倒ですが、単身赴任先でも申請できます)
そして、単身赴任先で意外と必要になったりする自動車も、地元まで戻らないと購入できません。
(自動車自体は単身赴任先で購入することはできますが、印鑑証明を地元まで戻らないと取れない。奥様に地元で印鑑証明を取ってもらい、郵送してもらうことはできる )
気になった方はこちらの記事をどうぞ
単身赴任で住民票を移動しない場合の車購入、車庫証明、保険について
あと、住民票とは関係ありませんが、郵便物は転送手続きを取らないと地元に届いてしまいます。
まとめ
単身赴任先から地元までが近い場合や、地元の家に家族が住んでいる場合、単身赴任の期間が1年以内と短い場合などは、住民票を移さないことによるデメリットは、ほぼありません。
ただでさえ、なれない新天地での業務や人間関係で大変だと思いますので、住民票を移動をする手間だけでも省いて、本業での業務にしっかりと集中していきましょう。
短い期間の単身赴任ですと、家電なども節約したいですよね。