織姫様と彦星様が年に1度合うことのできる日、七夕。
笹の葉に願い事を書いた短冊も飾り付け準備万端!
あとは、夕食に食べる七夕のそうめんの準備だけ。
そんな時、家にあるそうめんを見てみると白一色のそうめん。
「あれっ?七夕に食べるそうめんって色付きじゃなかったっけ?」
「白いそうめんで大丈夫?」
なんて、ふと不安になったりしませんか?
今回は、七夕に食べるそうめんは色付きでないといけないのかや、白いそうめんに色をつける方法、七夕そうめんにおすすめのトッピングなどを紹介していきたいと思います。
七夕のそうめんは色つきでないとダメなの?
結論から言うと、七夕に食べるそうめんは白一色のそうめんでも問題ありません。
それは、七夕に食べるそうめんの由来から考えていくと分かります。
七夕にそうめんが食べられるようになった由来は、古代中国の話に遡ります。
古代中国の時代に帝の子供が7月7日に熱病で亡くなられたそうです。その亡くなった子供が、霊鬼となって熱病を流行らせ、多くの人々が亡くなりました。
そこで、生前にその子供が好きだった「索餅(さくべい)」という小麦粉で作られたお菓子を供えて祀ったところ、その熱病が収まった。という話からきています。
その索餅が時代と共に形を変え、同じ小麦粉で作られたそうめんが食べられるようになったそうです。
という訳で、そうめんは元々お供え物であって、色が何色であっても構わないのです。
その他にも、七夕にそうめんが食べられるようになった由来は何種類かあるのですが、七夕そうめんが色付きでなくてはいけないという説はありません。
七夕に食べるそうめんが色付きでなくてはいけないとすれば、笹の葉に飾る吹流しや、色付きの短冊を飾るというところからきています。
まず吹流しについてですが、あの吹流しに付いている5色の色は、中国に伝わる「五行説」というものからきています。
五行説によると、世の中の全てのものは「木・火・土・金・水」の5つの元素で成り立っていて、その5つの元素がお互いに影響し合いながら、バランスをとって、世の中が成り立っているという考えです。
その5つの元素にはそれぞれ色が振り分けられ、
木は青(緑)、火は赤、土は黄、金は白、水は黒(紫)
となっています。
その5色が揃うことにより、世の中の悪いものから身を守る(魔除け)の効果があるとされています。
なので、七夕のそうめんを食べることで悪いことから身を守りたければ、5色のそうめんを食べると良いでしょう。
さらにこの5色には、5つの「徳」が割り当てられています。
この「徳」という考えは中国の儒教からくる考え方で、経験や努力を積むことによって身に付けていく人間力のことをいいます。
それぞれの色の徳については、
青・・・仁徳=自分を守る、家族を守る。
赤・・・礼徳=他人を尊重し、感謝の気持ちを表す。
黄・・・信徳=人を信頼し信用する、他社の力を得る。
白・・・義徳=正義、善悪を見極める。
黒・・・智徳=知恵や知識を得る。
という意味があります。
このことから、色付きの短冊を飾るというのには願い事の他に、その色の徳を高めるという意味もあるのでしょう。
ですので、自分が高めていきたい人間力の色のそうめんを食べるというのも良いのではと思います。
そうめんに色をつける方法
さて、白いそうめんに色を付ける方法ですが、食紅と一緒に茹でるのが一番簡単かと思います。
食紅は「赤」「青」「黄」があります(その他の色もあります)ので、配合でいろんな色を付けることができます。
食紅はスーパーなどで普通に買うことができますが、スーパーなどで売られているものは合成着色料を使ったものが多いので、気になる人は、天然素材(クチナシ色素など)で作られた食紅もありますので探してみると良いかと思います。
なお、食紅を使うときにはごく少量(爪楊枝の先につけるくらい)使うようにしたほうが無難です。
小さじなどを使ってたっぷり溶かしてしまうと、びっくりするくらい色が付いてしまったりします^^;
また、紫キャベツの煮汁やツルムラサキの煮汁で茹でると薄紫に染まり、ターメリック(ウコン)と一緒に茹でると黄色く染まります。
ただ、素材の風味が若干ついてしまうこともあるのでご注意を。
そうめんにおすすめのトッピング
ここでは、七夕そうめんにちなんだ5色の色を使ったトッピングを紹介していきます。
それぞれの色の素材についてですが、
赤・・・トマトや茹でたにんじん
青(緑)・・・きゅうりやオクラ
黄・・・錦糸卵、薄焼き卵
黒(紫)・・・ハム、焼きナス、焼き海苔
このようなものがそうめんのトッピングとしておすすめです。
オクラは切り口が星型になりますし、茹でたにんじんや薄焼き卵を星型に切り抜き、夜空に輝く星をイメージしたり、そうめんや錦糸卵などで天の川をイメージするのも良いかなと思います。
前章でも書いたように、悪いものから身を守りたいのならこれらの5色を揃えるのも良いですし、自分が高めたい人間力があるのなら、その色のものをトッピングするのが良いのではないかなと思います。
まとめ
七夕のそうめんは、もともとの由来がお供え物なので、特に色付きである必要はありません。
ただ、中国の五行という考え方や、儒教の五徳という考え方を取り入れるとすれば、そうめんを色付きのものにしたり、それぞれの色のものをトッピングしたりして楽しむのも良いでしょう。
七夕のそうめんを美味しくいただいて下さいね^^